2010-12-29

中学生の発話

 中学生と あるテーマについてトークをしようというレッスンを
 よくします
 
 テーマは いたってシンプルです。
 例えば「猫と犬」「日本食と洋食」「長髪と短髪」
 あなたはどっち派?的 
 
 質問をすれば Yes/Noで簡単に答える事は出来ます。
 でも例をだして説明とか、
 なぜそう思うかという理由は
                     日本語でもスムーズに出ません。

テーマトークは自分から発案する力がひつようです。

これとちがって体験談をはなしてください、の場合は
経験を英語にかえるだけ
というシンプルな構図は見えます。  がテーマのある場合とちがった 難所があります

それは....

中学生の体験は もっちろん彼らの年齢を反映しています。
日本語力は高く、その日本語で経験できる事を 英語に「へんかん」するのは難しいんです。
経験したことに見合う英語力はないのです。 
英語力はまだ、幼稚園さんに優しく話すかんじの よちよち英語。

ほらペットや幼稚園さんに大人が話しかけるときは 複雑な事をいわないでしょう。
自然に声が少したかくなって、ちょっと幼児言葉になって、あんな感じの英語力。

“お山にいったよ。川があったよ。水が冷たかったよ。足を水に入れたよ、。お魚はいなかったよ”
こんな感じかな。

でも中学生になると 例えば
「東京へ観光に行きました。 お台場大江戸温泉に行ったら 想像以上に観光がいて混んでいました。お祭りの風景が再現してあったので、そこで夕飯を食べました」
となります。 そこで

“お祭りの風景が再現してありました”って??
熱心な中学生は 辞書をひきます。
どの単語を調べるか…
「再現」でしょうか? 
これは和英でひくと
reappearance , reemergence
なんて出てきます。 使えませーん! 

これで一生懸命つくってくれます。
この努力を否定できない!
さっさと与えるのは容易です。
でも出来れば中学生が知っている範囲の英語で
「言えるよ」と伝えたいのでっす。

そして 「さっさとあたえたくない」
私が英作したら、私の練習になっちゃう

時々こんな提案をします
「幼稚園の姪っ子に説明するつもりで」

「出店があったよ。お祭り見たいだったよ。」
これではどうでしょー

“出店”が難しければ
「小さなお店がたくさんあったよ。ワタガシやお面、リンゴ飴を売ってたよ」

これで「再現」を言いかえられないかなぁ

私が提案する もう一つの方法。
家で考える場合・・・インターネットの利用を紹介します。
例えば アルクのオンライン辞書 英辞郎の利用です。
アルクと検索すれば 初めに開くページにあります。

検索語のところに
「再現」をいれると
候補の単語に続いて、例文が無数に出てきます。
私は単語を見ることを勧めていません。
チラ見してね~といいます
見てほしいのは例文。
自分がイメージしている「再現」と 同じ意味、または似た意味で
つかわれている例文をさがすことを勧めています。
すると2ページ目に
    
 この催しでは「江戸時代の町並み」が再現されています。
An 'Edo period street' has been reproduced for the event. 全文表示
                     
という文があります。 いけそうじゃないですか?
これを少し入れ替えて
A festival  scene was reproduced.
これはどうかなぁ。

でもね、この文、日本語を話さない外国の人に伝えるためのものですね。
日本のお祭りの出店のイメージがどこまで伝わるかなぁ~?
Festival と聞いた外国人がイメージするものは?

単語を置き換えられても 日本語の文化を埋め込めないのが 英会話のむずかしさかなぁ~
それなら ワタガシやお面、リンゴ飴を売っている小さなお店と説明した方がいいのかも。
そしてそれはお祭り見たいだった。
It was like a Japanese summer festival.って感じにするの。

う~\(◎o◎)/!すると りんごあめって?と次の質問に…
この辺の名詞なら、教室でさっさと与えちゃってもいいと思うんだけどね。
ちなみに Candied Apples わたがしは Cotton Candyですね

こんな事をしながら体験談をはなしてもらったり、他のクラスメートに質問をしてもらったり
何とか英語でやり取りする英会話レッスンです

そして レッスンと並行して楽しんでもらっている多読
これで自然な英語をたくさん貯金してくれる事を期待しています。
きっとテーマトークや体験談トークにも変化が現れると思います。

0 件のコメント: